住宅の外壁の仕上材の主流であるサイディング、
表面に柄や色が付いていて、いろんな種類があります。
なおかつ、
価格が非常に安い。
住宅業界で普及したのもうなずけます。
ただ、
最近では、お客様のニーズの多様化、本物志向のお客様、
外部に塗り物柄のサイディングではなく、左官職人が塗った本物の漆喰壁や自然素材を使った塗り壁などサイディングでは出せない質感を求める方が多いようです。
どちらにも長所や短所があります。
サイディングでは、
長所として、コストが安かったり、メンテナンスが用意にできます。また品質が安定しているのもメリットでしょう。
短所として、微妙な質感を表現できない。サイディングとサイディングの継ぎ目部分のシーリングが劣化しやすい事。
塗り壁の場合では、
長所は、本物の質感を味わえる事、自由な形での施工が可能な点。室内の仕上げでは、調湿効果もあるため快適性が増します。
短所としては、価格が上がってしまう事(当社では、建物の寿命や住む方の快適性を考慮して、塗り壁の場合にも通気層を設けます)。
塗り材の色合いに多少のばらつきがあったり、乾燥時にヘアクラックと呼ばれる亀裂を生じます。時間と共に変化していく質感を楽しんで暮らすにはお勧めです。
先日、サイディングの張替工事の依頼を受けました。
10年ほど経っている外装板(サイディング)を心機一転、張替えたいとの事でスタートとしたのですが
既存のサイディングの板を剥いでみると・・・・
これは車庫の部分なんですけど
柱に腐食が見られます。カビも生えてます。
幸いにして白蟻はいなかったのでよかったのですが、湿気を含んだ状態で放置していたら白蟻にとってはパラダイスです。
こうなった原因の一つに、一階の木造部分と二階の鉄骨部分の境の部分の防水処理の方法
そして、サイディングを直張して通気層を設けてなかった事が大きな要因です。
当社としてはこのまま復旧するのは、よくないと判断した為、対策を施しました。
通気層を設ける事の必要性として、知っておいて欲しいのは、
サイディングは結露すると言うこと、
なんとなく水を弾いて、内側には水気がこないように見えますが、、、
裏側はビッショリ。分かりますか?
工事前三日間は全く雨は降ってません。カンカン照りでした。
サイディングにもカビが生えています。
壁の中はずっと湿気がこもった状態だったのでしょう。
こんな風に外装板が湿気を吸って壁内に通すわけですから、壁内も当然カビの被害を受けたり、最悪白蟻が巣食ったりするわけです。
通気層を設けた場合、サイディングが結露した場合でも壁内を空気が通るため湿気の滞留を防いで、乾燥してくれます。
塗り壁の場合も同様です。塗り材が水分を吸収します。
塗装でコーティングしても完璧とは言えません。
するとサイディングと同じ状態になる可能性があるという事です。
特に塗り壁の場合、通気層を設けている業者は非常に少ないです。
外装材を選ばれる際はそこの所も含めて考えて見て下さい。
大事なお家を長持ちさせる為にも・・・・
ちなみに空気の壁が熱もある程度逃がすので夏場涼しく過ごせますよ(^^)v
通気層の必要性わかってもらえましたでしょうか?
現場で発見した事をこれからもドンドンアップしていきます(^^)